「感心」と「関心」


感心と関心の違いは漢字の意味通りだが、書き間違えやすいので使い分けに注意が必要である。

感心は「感じる心」で、心に深く感じること。立派なものに深く心を動かされることを意味する。
「彼の行動には感心した」「感心な青年だ」など「~する」「~した」「~な」の形で使われるほか、「感心できない」という形で賛成できないという意味にも使われる。

関心は「関わる心」で、何かに関わることで、心がひかれて興味を持つこと。気にかけることを意味する。
「数学に関心がある」「政治に関心を持つ」「強い関心を抱く」など、「~がある」「~を持つ」「~を抱く」の形で使う。
興味を持たないことを「無関心」とは言うが、心に響かないことを「無感心」と言うことはない。

「かんしんに堪えない」の「かんしん」は、「感心」や「関心」ではなく「寒心」である。
寒心は心配や恐れで、ぞっとすること。
「寒心に堪えない」は恐ろしくてたまらないという意味である。

「感心」「関心」「寒心」のほかに「かんしん」と読んで「心」の付く漢字には次のようなものがある。
歓心 … 喜んで嬉しいと思う心。
甘心 … 満足すること。快く思うこと。納得すること。
閑心 … しとやかで優雅な心。
奸心(姦心) … ねじけた心。

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