「好意」も「厚意」も相手を思う親切な心という共通の意味があり、「ご好意に甘える」「ご厚意に甘える」はどちらも使われる。
好意には親切な気持ちの意味のほか、相手にいだく親しみや、相手を好ましく思う気持ちの意味もあり、親愛という感情に重点が置かれる。
一方の厚意は、親愛の気持ちから行われたものであるかは関係なく、親切心や思いやりの心が、行為によって表れていることに重点が置かれる。
「好意を持つ」「好意を寄せる」などは、行為ではなく感情を表すものなので、「厚意を持つ」「好意を寄せる」とは使えない。
一般的に、厚意は自分ではなく、他人が示してくれた手厚い親切な行為についていうものなので、自分の行為についていう場合は、「私の厚意を無にされた」ではなく、「私の好意を無にされた」と書くのが正しい。