留意・注意・用心は、いずれも気をつけることを意味するが、使える場面と使えない場面、ニュアンス、気をつける程度に違いがある。
留意は心に留めておくという意味で、気をつける程度が弱く、悪い事態にならないように「警戒する」といった意味では使われない。
「服装に留意する」「健康に留意する」など、気をつける対象の物事が抽象的な場合や、ある程度の時間継続する場合に使われることが多い。
注意は「細心の注意を払う」というように、対象となる物事に対して神経を集中させ、事に当たるという意味で、留意に比べて気をつける程度が強い表現となる。
「警戒する」の意味でも使われ、「足下に注意する」「子供の飛び出し注意」など、瞬間的・具体的なことに対しては注意が使われる。
相手に向かって気をつけるように「忠告する」という意味でも使われる。
用心は悪いこと困ったことにならないよう、注意・警戒すること。
注意よりも使用範囲は狭く、「火の用心」や「空き巣にご用心」など、万一に備えてあらかじめ気をつける場合に使い、警戒しなければならいない事柄が瞬間的な場合には使われない。