「違う」と「異なる」


違うと異なるは、ある物事が他の物事と同じではないことを意味する点では共通するが、まったく同じように使えるわけではない。

「色が違う」と「色が異なる」、「事実と違う」と「事実と異なる」などは、どちらを使っても間違いではないが、「違う」は一般的に使われる語であるのに対し、「異なる」は文章語的であるため「違う」に比べてやや硬い表現となる。
学問の分野、特に数学では「異なる2本の線が交差する……」など、「違う」よりも「異なる」を使うことが多い。

「違い」を含む言葉には「間違い」「勘違い」「場違い」「お門違い」などがあるように、「違う」は比較する対象が二者間、三者間だけでなく、正しいもの、基準となるもの、一般的なものとの比較にも使われる。
そのため、「違う」は正しくない、隔たりがあるといった意味も持っている。

たとえば、「答えが違う」と「答えが異なる」は、(AとBの)答えが同じではないという意味だが、「答えが違う」は答えが間違っている、正解ではないという意味でも使える。
「性能が違う」と「性能が異なる」は、(AとBを比較して)性能が同じではないという意味だが、「性能が違う」は一般的な性能よりも優っている(劣っている)という意味でも使われる。

ただし、比較対象を明確にしている場合には「異なる」も使える。
不正解の意味の「答えが違う」は「正解と異なる」に言い換えでき、一般的な性能ではない意味の「性能が違う」は「一般的な性能とは異なる」のように言い換えることは可能である。

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