「大雨」と「豪雨」


大量に降る雨のことを「大雨」や「豪雨」という。
一般的には、大雨よりも豪雨の方が激しい勢いで降る雨といった、イメージのみで使い分けられている。
しかし、気象庁の予報用語では、明確な使い分けがされている。

大雨は「大雨注意報基準以上の雨」のことをいう。
大雨注意報や大雨警報の基準は、地域ごと地形ごとで異なっており、何ミリ以上ならば「大雨」といった単純なものではない。(「注意報」「警報」「特別警報」の違いを参照)
どのような雨を「大雨」と呼ぶかということに関しては、それぞれの地域で設定されている「大雨注意報の基準以上の雨」とだけ覚えておけばよい。

豪雨は「著しい災害が発生した顕著な大雨現象」のことをいう。
これから降る雨のことではなく、過去に起きた大雨災害の名称や、地域に定着している災害の通称を指す時に使われる言葉である。
そのため、「今後の大雨にご注意ください」と言うことはあっても、「今後の豪雨にご注意ください」と言うことはなく、「豪雨」が単独で使われることもない。

しかし、予報で「豪雨」が全く使われないわけではない。
天気予報では「◯◯豪雨に匹敵する大雨」というように、過去に起こった大雨災害の名称を引用し、その災害と比較する形で大雨の危険性を表す使い方をしている。

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