「ビュッフェ」と「バイキング」


コース料理とは異なり、並んだ料理から好きなものを取って食べる形式・食べ放題のことを、「ビュッフェ」や「バイキング」と言うが、ビュッフェは食べ放題とは限らず、バイキングは使われる地域が限定される。

ビュッフェは、フランス語の「buffet」からで、元々は、立食形式の食事・食卓を意味し、列車内や劇場などの簡易食堂を指した。
そこから、セルフサービスで食べる食事も意味するようになった言葉で、ビュッフェは「立食の食事」「セルフ方式の食事」という意味が中心にあり、そのような形式が結果的に食べ放題に繋がるというだけで、バイキングのように食べ放題とは限らない。
また、ビュッフェには、食器棚や配膳台などの意味もあり、使用場面・場所によって意味が異なる。

バイキングは、1958年に帝国ホテルのレストランが、好みの料理を自由に選んで食べるスカンジナビアの伝統料理「スモーガスボード」の様式を取り入れた際、「インペリアル・バイキング」と名付け、この食事スタイルが人気を博したことから、「食べ放題」と言えば「バイキング」として広まった。
食べ放題の意味で「バイキング(Viking)」というのは、日本のみで通じる表現で、海外ではハワイ・韓国などの日本人を対象とした一部の店に限られる。

現在では、日本でも「バイキング」と呼ぶ人が減り、並んだ料理から好きなものを選んで食べるという意味では「ビュッフェ」、一定の時間内に好きなだけ食べるという意味では「食べ放題」と表現することが多くなっている。

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