「山」と「丘」


山は周囲の土地よりも表面が高く盛り上がった地形のことで、丘は小高い土地を指す。
一般的に、丘は山よりも低く、傾斜がなだらかなものをいうが、何m以上であれば「山」、何m以下を「丘」と呼ぶといった、山と丘を区別する明確な定義はない。

国土地理院が発行する地形図に載る山として最も低い山は、宮城県仙台市宮城野区蒲生にある「日和山」で、標高は3mしかなく、「丘」とも呼ばれないほどの高さである。
日和山は「築山」と呼ばれる人工的に作られた山で、人工の山であっても地形図には山として載ることがわかる。

秋田県南秋田郡大潟村にある「大潟富士」は、周囲からの比高が、日本一高い山「富士山」の1,000分の1にあたるある3.776mになるよう作られた標高0mの築山である。
大潟村が国土地理院に対し、地形図への掲載を求めたが、人工物で歴史も浅いといった理由から掲載を見送られている。

国土地理院が地形図に載せる条件としては、「地元住民が山と呼んでいるか」「地元自治体が公式名称としているか」「国土地理院が記載を妥当と判断するか」の3点。
人工であれば低い山は簡単に作ることが出来るため、古くから地元で「山」と呼ばれている必要があるようだ。

地形図への掲載有無は別として、基本的には、地元住民が「山」と呼んでいれば「山」であり、「丘」と呼んでいれば「丘」ということである。

ちなみに、自然の山として日本一低い山は、徳島県徳島市方上町にある「弁天山」で、標高は6.1mである。

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