コンサートもリサイタルも、人前で歌や演奏を披露することは同じであるが、大きな違いは人数である。
コンサートは何人かが集まって行う「演奏会」や「音楽会」、リサイタルは一人の演奏者や歌手が人前で披露する「独奏会」や「独唱会」をいう。
また、コンサートは「公開演奏会」を意味するため、特定の人を対象に聞かせる私的演奏会は「コンサート」と呼ばない。
本来の意味による違いは以上であるが、現在の日本では、音楽のジャンルによっても違いがある。
一人の時に「リサイタル」を用いるのは、主に、クラシック系やシャンソン歌手、ジャイアンなどで、二人以上が合同で行う独唱会や独奏会は、例外的に「ジョイントリサイタル」という。
最近は少なくなったが、演歌歌手やフォークシンガーなども「リサイタル」を使う。
また、演歌の一部では、複数の奏者を引き連れていても「リサイタル」と呼ぶ。
ロックやポップスなどでは、一人であっても「コンサート」や「ライブ」と呼ぶのが大半で、ハード寄りであるほど「リサイタル」という言葉は使われなくなる。