ウールとカシミヤは、いずれも動物繊維だが、毛をとる動物に違いがあるため、暖かさ・軽さといった繊維の質、製品の値段に違いがある。
ウールは、広義にはヒツジ・アルパカ・アンゴラ・ラクダの毛を指すが、一般的には羊毛(ヒツジの毛)や、その毛織物を指す。
カシミヤは、インド北部カシミール地方原産のカシミヤヤギから採れる産毛を使って織った毛織物。
カシミヤは「カシミア」とも表記するが、消費者庁家庭用品品質表示法の表記では「カシミヤ」である。
ウールに使うヒツジに比べ、カシミヤヤギの頭数は12分の1程度である上、カシミヤはカシミヤヤギの一部の産毛で、1頭から150~250gしかとることができない。
そのため、カシミヤはウールよりも生産量が少なく、高価な繊維になっている。
ウールもカシミヤも、保温性・保湿性・伸縮性に優れた繊維だが、カシミヤはウールよりも繊維が細く、編んだ時に風を通しにくくなっているため、ウールに比べカシミヤの方が暖かい。
また、ウールよりもカシミヤの方が軽く、上品な光沢があり、肌触りが良い。