手段と方法の意味は、ある目的を実現させるためのやり方のことで共通し、「有効な手段」は「有効な方法」に言い換えが可能である。
しかし、方法は目的に達するための計画的・全体的なやり方の意味で使うことが多いのに対し、手段はその一部で、目的に達するための個々の段階的・具体的なやり方の意味で使うことが多い。
そのため、「方法的に誤っている」「サービスのご利用方法」「方法論」など、目的に達するための全体的なやり方を表す場合は、「手段」に言い換えると不自然になる。
「卑劣な手段に出る」「非常手段」「交通手段がなくなった」など、目的に達するための具体的なやり方を表す場合、「方法」では不自然になるのである。
また、「方法」と「手段」のどちらを使っても不自然ではないが、表す対象範囲が変わってくることもある。
「彼はこのような方法で成功した」といった場合は、成功(目的)に繋がる行動の全てを表す。
これを「手段」に置き換えると、決め手となったある一点の行動を表すことになる。