「準備」「用意」「支度」


物事をする前に、あらかじめ整えておくという意味では、準備と用意と支度の三語とも使うが、整えておく範囲や、時間の幅に違いがある。

準備は、必要なものを揃えるだけでなく、態勢や環境といったことまでを含み、大まかな計画をする意味でも使うため、用意や支度に比べて長期的である。
また、「心の準備」というように、覚悟を決める意味でも使う。

用意は、前もって必要なものを揃えることに重点があり、準備よりも具体的になる。
態勢を整える意味で使ったり、「心の用意をする」という使い方もしないではないが、ふつうは「準備」を使う。
準備に比べ、用意は短い期間になる。

支度は、主に食事や服装、持ち物などにいい、具体的な行動にすぐに取り掛かれるようしておくことである。
準備や用意のように、態勢や心構えの意味では使わず、時間的にもより短くなる。
また、支度はくだけた話し言葉的表現である。

来客者への食事の提供を例にするならば、「食事の支度をする」の場合は、材料は既に揃っており、料理を作る段階にある。
「食事の用意をする」といった場合は、必要な材料を揃えるための買い物から、料理を作るところまで。
「食事の準備をする」は、用意で表せる範囲に加え、メニューを考えることや、来客者を招き入れるために掃除をするなど、食事を提供する場を整えるといったことにも使えるようになる。

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