「宿命」と「運命」


宿命の「宿」は「宿る」ではなく、「前世からの」という意味で、前世から定まっている運命のこと。
運命の「運」は「運ぶ」ではなく、「巡り合わせ」という意味で、人間の意志に関係なく巡ってくる幸、不幸のことである。

宿命は生まれる前から決まっているものなので、変えることのできないもの。
運命は人間の意志によって幸、不幸を左右することはできないが、巡り合わせによるものなので、日頃の行いや選択の積み重ねにより、結果として変わるものである。

「宿命のライバル」というのは、まるで前世から決まっていたような、絶対に避けられないライバルという意味で使われる。
「運命の出会い」や「運命の人」の場合は、偶然が重なって巡り合った相手である。

また、宿命の意味に「運命」とあるように、運命には宿命も含まれている。
そのため、「これも運命だ仕方がない」といった場合は、自分の選択が間違っていたから仕方ないという意味と、「これも宿命だ仕方がない」と同じ、前世から決まっていたことなので仕方ないという、両方の意味が考えられる。

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