視覚器官の「め」を表す漢字には、「目」と「眼」がある。
目は眼よりも日常的に使われ、「台風の目」「魚の目」「痛い目」「ひいき目」など、目の形状や働き・機能などからたとえた言葉も多く、広い意味で用いられる。
医学的・生理学的・生物学的な用語では、器官や構造として「眼」が多く用いられるが、それ以外の場面ではあまり用いられない。
眼の字を使う言葉は、「眼科」「眼圧」「眼球」「眼孔」など「がん」と発音するものが多く、視覚機能や構造を意味するものが多い。
眼を「め」と読む言葉には、「眼鏡」や「眼薬」などあるが、これも器官の意味で使われている。
「専門家のめ」など、物事を見抜く力、洞察力を意味する時の「め」は、「目」と「眼」の両方が使われるが、科学的であったり、鋭い洞察力であることを表現する際に、「眼」を用いることが多い。
めだまは「目玉」としか書かないが、「めのたま」といった場合は「目」も「眼」も使われる。
「目」を使う場合は「目の玉」だが、「眼」を使う場合は「眼の球」と書き、構造的な意味合いが強い表現となる。