探すは、「職を探す」「宝物を探す」「新居を探す」「人のあらを探す」など、欲しいもの、目にしたいものを見つけようとさがす場合に使う。
捜すは、「犯人を捜す」「行方不明者を捜す」「落し物を捜す」など、見えなくなったものを見つけ出そうとさがす場合に使う。
上記のように単純に考えれば、探すと捜すの違い・使い分けはわかりやすいが、次のように、少し深く考えてしまうと難しくなる。
犯人というのは元々見えていた訳ではなく、刑事からすれば、欲しいもの、目にしたいものなので、「犯人を探す」と書いても良さそうである。
しかし、犯人というのは、目にしたことがなくても実在することは確かであり、存在の有無すら不明なものをさがす訳ではないため、「犯人を捜す」と書く。
埋蔵金など本当の宝物を見つけようとするのではなく、宝探しのゲームとしてさがすのであれば、宝物は一度目にした物になるため、「実在することがわかっているものを見つけようとする」と解釈し、「宝物を捜す」と書いても良さそうである。
しかし、宝物を一度見せているのはゲームとしての手順にすぎず、本当の宝探しを模したゲームで、「欲しいものを見つけよう」という意味が強いため、ゲームであっても「宝物を探す」と書く。