氾濫も決壊も、大雨などで起こるものだが、表す状態に違いがある。
氾濫は、雨などによって水があふれかえること。
決壊は、堤防やダムなどが切れて崩れることをいう。
大雨で堤防が決壊し、川の水が氾濫することはある。
しかし、堤防が決壊していなくても、川の水があふれることはあり、必ずしも同時に起こるものではない。
氾濫には「外水氾濫」と「内水氾濫」がある。
外水氾濫は、川の水があふれ出ること。
内水氾濫は、ゲリラ豪雨などにより、排水路や下水道などに流しきれない水があふれること。
「氾濫」だからといって、川の水があふれ出ているとも限らないのである。
また、氾濫には「情報が氾濫する」など「事物があふれるほど出回る」という意味もある。
これは、「あふれている」という意味から転じたもので、洪水が好ましくないように、多くは、好ましくないものがあふれ出回っている場合に用いられる。