節分には、鬼に豆をぶつける「豆まき」の行事が行われる。
鬼の色は、赤色や青色が一般的だが、他に、黄（もしくは白）・緑・黒もある。
戦隊ヒーローでいえば、超獣戦隊ライブマンや炎神戦隊ゴーオンジャーなどの配色と同じらしいが、戦隊ヒーローの役割と鬼の役割は異なる。
鬼の色には意味があり、仏教の五蓋に結び付けられている。
蓋は妨害の意味で、五蓋は修行の邪魔をする5つの煩悩のこと。
それぞれの鬼の色と、五蓋の内容、豆まきの仕方や効果は、次の通りである。
赤鬼
赤鬼は、「貪欲（とんよく）」。
渇望・欲望、全ての悪心の象徴で、豆をぶつけることで、自分の中の悪い心が取り除かれる。
青鬼
青鬼は、「瞋恚（しんに）」。
悪意・憎しみ・怒りの象徴で、貧相で欲深い自分自身に豆をぶつけることで、福相・福徳に恵まれる。
黄鬼（白鬼）
黄鬼（白鬼）は、「掉挙悪作（じょうこおさ）」。
心の浮動・後悔の象徴で、豆をぶつけることで、自己中心的な甘い考えを取り除き、公平な判断が出来る心になる。
緑鬼
緑鬼は、「惛沈睡眠（こんちんすいみん）」。
倦怠・眠気・不健康の象徴で、自身の不摂生を反省し、健康に保つことを言い聞かせながら、豆をぶつける。
黒鬼
黒鬼は、「疑（ぎ）」。
疑いの心・愚痴の象徴で、豆をぶつけて卑しい気持ちを追い払い、平穏を願う。
「鬼に金棒」という諺もあるため、鬼は金棒を持っているイメージが強いが、持っているものも鬼の色によって異なり、赤鬼は金棒、青鬼は刺股（さすまた）、黄鬼は両刃のこぎり、緑鬼は薙刀（なぎなた）、黒鬼は斧である。