習字と書道の共通点は、毛筆を使って美しい文字を書くことである。
しかし、この二つは全くの別物で、「美しい文字」の意味にも違いがある。
習字とは、文字を習うこと。文字を美しく正確に書くための練習のこと。
書道とは、毛筆によって文字の美しさを表現する芸術のことをいう。
教科で分けるとすれば、習字は「国語」、書道は「美術」である。
習字でいう「美しい文字」は、お手本通りに正しく整えて書くことであるが、書道でいう「美しい文字」は芸術性のある美しさであり、個性を出して自己表現することが必要となる。
習字には、鉛筆やボールペンで文字を書く「ペン習字」というものもある。
ペン習字は毛筆で文字を書く「習字」に対していう言葉なので、単に「習字」といった場合は毛筆を使って文字を書くことを指す。
ペン習字も「習字」の一種であり、読みやすい美しい文字を書くことが目的であるため、書道のように芸術性のある文字を書くものではない。