人魚は上半身は人間の女性の形をしているが、下半身は魚の形をしている。
鬼は体は人間の形をしているが、頭に角が生えていたり、口には鋭い牙がある。
人魚も鬼も人間と似た形をしている点では共通するが、人魚の数え方と鬼の数え方には違いがある。
人魚は「一人、二人」と数える。
同様に、上半身は人間で下半身が馬のケンタウルスも、「一人、二人」である。
鬼は基本的に「一匹、二匹」と数えるが、例外的に「一人、二人」と数えられることがある。
人魚やケンタウルスを「一人、二人」と数えるのは、人間と同等の生き物として捉えられているためで、人魚は人間と同じように恋愛をすることから、ケンタウルスは人間の言葉を話すことからである。
鬼の数え方に「一匹、二匹」と「一人、二人」があるのは、悪魔を「一匹、二匹」、天使を「一人、二人」と数えることと似ている。
鬼は性質が荒く、人に災いをもたらす生き物で、人間と友好関係にない生き物と捉えられているため、基本的には「一匹、二匹」である。
しかし、人間と友好関係にある鬼となれば、数え方は「一人、二人」。
『泣いた赤鬼』の話では、優しい心を持ち、人間と仲良くしようとする鬼が描かれているため、「一人、二人」と数えられている。