「WHISKY」と「WHISKEY」


ウイスキーの綴りには、「KY」で終わる「WHISKY」と「KEY」で終わる「WHISKEY」がある。
「KEY」は「鍵」を意味するので、「WHISKY」が「鍵なし」、「WHISKEY」が「鍵付き」などとも呼ばれる。

この2種類の表記は、一般的に産地で区別されており、スコッチウイスキーなどスコットランドの流れを汲むものが「WHISKY」。アイリッシュウイスキーなどアイルランドの流れを汲むものが「WHISKEY」となっている。

日本のウイスキーは、スコットランドの流れを汲むものなので「WHISKY」。
バーボンで有名なアメリカンウイスキーの綴りは「WHISKEY」で、アメリカでウイスキーの蒸留所を造った人に、アイルランド出身者が多かったためといわれる。
ただし、アメリカのバーボンウイスキーでも、「アーリータイムズ」の綴りは「WHISKY」となっており、必ずしも綴りで産地が区別できる訳ではない。

このような表記の違いは、スコットランドとアイルランドが、ウイスキーの元祖を主張し合い、区別させるために「WHISKY」と「WHISKEY」に分かれたものといわれる。

開拓時代のアメリカでは、ウイスキーが貴重なもので、鍵をつけて大切に保管されていたことから、鍵付きの意味で「WHISKY」に「E」を加えて「WHISKEY」になったともいわれるが、これは後世になって、「鍵なし」と「鍵付き」の違いを面白おかしく言っただけであろう。

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