「まじる」「まざる」「まぜる」の漢字には、「交」「混」「雑」がある。
「交」は、「白髪が交じる」「大人の中に交じる」など、別種のものが入り込んでいるが溶け合わず、元の素材が区別できる場合に用いる。
「混」は、「絵具を混ぜる」「砂糖に塩が混じる」など、別種のものが溶け合って、元の素材が区別できない場合に用いる。
「雑」は、「柴犬の血が雑じる」「異物が雑じる」など、別種のものが入り込んで純粋さを失う場合に用いるが、常用外漢字であまり使わないため、「雑」を用いる場面では「混」の字が使われる。
基本的には、元のものが区別できる場合に「交」、元のものが区別できない場合に「混」を使うと覚えればよいが、区別ができても「混」を使う場合もあるので注意が必要である。
男性と女性は区別できるものなので、「男の中に女が交じる」など「交」の字を使うが、「男女混合」「混浴風呂」などは「混」の字を使う。
区別ができるのに「混」を使う理由は、別種のものが合わさり、溶け合ったひとつのまとまり、集団として捉えるためである。