「ご来光」と「初日の出」


ご来光は、高山で望む荘厳な日の出のこと。
初日の出は、元日の日の出のこと。

日の出が話題になるのは元日ぐらいであるため、ご来光と初日の出は同じものと思われることもあるが、ご来光は元日に限った表現ではなく、高山から見る荘厳な日の出であれば、ご来光という。
元日に見る日の出は、どこから見ても初日の出だが、高山から見たものでなければ、ご来光ではない。

元日に富士山の頂上などから見る日の出は、ご来光でもあり、初日の出でもある。
しかし、同じ場所、同じ時に見る太陽であっても、「ご来光」と言うか、「初日の出」と言うかによって、手を合わせ拝む信仰の対象は全く異なるものとなる。

ご来光は、お釈迦様が光背を負うて来迎するのになぞらえていったもので、信仰の対象は仏教。
初日の出は、豊作の守り神である年神が、初日の出と共に降臨すると信じられていたことから拝むようになったもので、信仰の対象は神道である。

また、初日の出は新年の季語だが、ご来光は夏の季語である。

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