「とくちょう」の漢字には「特徴」と「特長」があり、どちらも他と比べて目立った点を意味するが、特徴と特長の違いは、良い点・悪い点に関係なくいうか、良い点のみをいうかの違いである。
特徴の「徴」の漢字は「しるし」と読み、他と区別する印となるものが「特徴」で、類語は「特色」である。
他と比べて目立つところが良いか悪いかは関係なく、他の人とは違って目立つところをいい、「特徴のある顔」や「犯人の特徴」などと使う。
特長の「長」は「長ける」「優れた」という意味で、類語には「長所」があり、他よりも特に優れた点を意味する。
特徴の中でも良い点だけをいうため、「新商品の特長」「個人個人の特長を活かす」のように使う。
「とくちょう的」という場合、ふつう「特徴的」のみで「特長的」は使われない。
「特徴的な声」は他の人と区別できるような独特の声という意味で、問題なく使える。
しかし、美しい声であることを表すために「特長的な声」といってしまうと、他の人よりも優れたような声という意味になり、優れているとは限らないニュアンスになってしまう。
そのため、「特長的」という言い方はしないのである。