言い訳と申し訳と弁解と弁明と釈明は、いずれも失敗や過失の事情を説明し、謝罪や責任の回避・軽減をしようとすることで、最も一般的で日常会話に使われるのは「言い訳」である。
言い訳の本来の意味は、物事の筋道を説明することで、転じて、過ちなどを謝罪するため、事情を説明する意味となった。
言い訳には、事情説明や謝罪の意味も含まれているが、「言い訳をするな」と言うように、口実を作って責任や罪を免れようとする意味の「言い逃れ」に近いニュアンスで使われることが多い。
申し訳は、「言い訳」の謙譲語であるため、「申し訳がない」とは言うが「申し訳するな」という言い方はしない。
硬く改まった表現であるため、言い訳よりも謝罪の意思が強く感じられる。
また、「ほんの申し訳程度の謝礼」というように、実質を伴わず、体裁だけであることも表す。
弁解は、「言い訳」の漢語的表現。
「弁解の余地がない」と、正当性の有無を問題にする際に用いるように、言い訳に比べて、弁解は正当な理由があることを説明する意味が強い。
弁明も正当な理由を説明する意味で用いるが、自分の立場や事情を明らかにするため説明することで、誤解を解いて理解を求めたり、相手に納得してもらうところに重点がある。
釈明と弁明は、ほぼ同じ意味で使われるが、釈明は誤解や非難を招く行為をしたことに対して事情を客観的に説明し、理解を求めたり、謝罪の意思を表すことをいう。