「つくね」と「つみれ」


つくねは鶏肉や豚肉のひき肉を材料にしたもので、つみれは魚のすり身を材料にしたものと誤解されていることも多いが、つくねとつみれの違いは、材料の違いではなく調理法の違いである。

つくねとつみれの調理法は、それぞれの語源に通じる。
つくねは漢字で「捏ね」と書き、こねて丸めるという意味の「捏ねる」が語源。
つみれは漢字で「摘入」や「抓入」と書き、「摘み入れる」が語源。

どちらも、ひき肉や魚のすり身に調味料やつなぎを入れ、こね混ぜて生地を作るところまでは同じだが、その生地を丸めて団子状にしたものが「つくね」。
手やスプーンなどで一口大の大きさに摘み取って、煮汁や鍋に入れるものが「つみれ」である。

つくねとつみれの違いが、材料の違いと誤解されているのは、この調理法の違いに関係している。

つくねは、団子状に固めてあるため、焼いたり揚げたりすることができる。
焼き鳥などの串料理にも使われることから、つくねは鶏肉や豚肉を材料にしたものと思われるようになった。
しかし、魚肉を使っていても良いし、つくねを鍋などに入れても良い。

つみれは、煮汁や鍋に入れる時に整形にするものなので、汁物に合う魚肉を使ったものというイメージがついたのである。
しかし、材料に鶏肉や豚肉を使っていても、摘み入れるのであれば、つみれである。

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