「ひつじ雲」「うろこ雲」「いわし雲」


秋の空に見られる、ひつじ雲、うろこ雲、いわし雲。
それぞれ、ヒツジに似ていたり、魚の鱗のように見えたり、イワシの群れに見えることから付けられた俗称で、ひつじ雲は「高積雲」、うろこ雲といわし雲は「巻積雲」が正式な名前である。

うろこ雲といわし雲は、同じ巻積雲なので違いはなく、見え方によって「うろこ雲」「いわし雲」と呼び分けられているにすぎない。
「さば雲」と呼ばれる雲も、うろこ雲やいわし雲と同じ巻積雲のことで、サバの背にある模様に似た波状の雲をいう。

ひつじ雲の「高積雲」と、うろこ雲やいわし雲の「巻積雲」の決定的な違いは、雲が発生する高さである。
高積雲は高度2~7kmの中層に発生し、巻積雲は高度5~13kmの上層に発生する。
高度に違いがあるため、地上に近いひつじ雲は、一つ一つの塊が大きく見え、地上から遠くにあるうろこ雲やいわし雲は、一つ一つの塊が小さく見える。

その他、高積雲(ひつじ雲)は雲が厚く、光の通過が少ないのに対し、巻積雲(うろこ雲・いわし雲)は雲が薄く、光の通過が多いという特徴がある。

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