「から揚げ」と「竜田揚げ」


から揚げは、食材に小麦粉や片栗粉を薄くまぶして油で揚げた料理で、下味の有無は問わない。
単に「から揚げ」と言えば、鶏肉を使ったものを指すが、鶏肉以外の肉や魚、野菜なども材料に使われる。

竜田揚げは、奈良県の北西部を流れる「竜田川」が語源で、揚げた時の赤褐色が竜田川の紅葉、所々に見られる白い部分が竜田川の白い波のようであることから名付けられたといわれ、この竜田揚げの語源が、から揚げと竜田揚げの違いに関係している。

竜田揚げが赤褐色と白色になるのは、材料を醤油とみりんや酒を混ぜたタレに漬け込み、しっかりと下味をつけたものに片栗粉をまぶして揚げるためである。

から揚げの定義は広範囲になるため、竜田揚げの作り方をしたものを「から揚げ」と呼んでも間違いではないが、醤油などのタレに漬け込まなかったり、粉に片栗粉を使っていないものを「竜田揚げ」と呼ぶことは間違いである。

また、醤油やみりんのタレに漬け込むことで、臭みを取る役割もしているため、竜田揚げの材料は主に肉や魚で、から揚げのように野菜が使われることは稀である。

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